第31章 楽しみ
その後、ひとまず外のテーブルにて
椅子に座って、カフェで飲み物を飲んで雑談していた…
恵土「私のサイドエフェクトに正式名称なんてあったっけ?」
風間「向き合うか見ただけで
相手の次の動きが解るんでしょう?」
恵土「うん。
どういう感情を抱いているとか、どう思ってるとか
そういう感受性とか、感覚を超強力にしたものらしいよ」
菊地原「超強力感受体質ですね」
歌川「目で見、耳で聴き、感じ取ることができる。
それを磨き上げた結果、トリオンの性質まで読み取って
それに合わせてトリオン体を回復させることも可能と…
ランク戦の時には使っていませんでしたね」
恵土「そりゃ反則だから…;」
そんな折、一つの出来事を思い出していた…
菊地原「…余計なものが見えて聞こえるって…
結構、辛いことがあったんですか?
だから…
僕に話しかけてきたんですか?」
恵土「…それで余計に普通の人より苦しむってのも解る…
だから…
同士を見ると、ほおっておけないってのもある…
でも、それよりも辛いのは
理解しているのに、理解してない振りをして
見て見ぬ振りをして、離れていくことだ」
菊地原「…はあ(溜息)
どうして、そんなに他人のことばっか気にするんですかねえ…」
歌川「お前、他人って言い方h
恵土「そりゃまあ…
血が繋がって無くても、同じ苦しみを知るものだから(微笑」
そう話し合う中
菊地原「…本当に、他人勝手…」
恵土「一応感覚共有できるぞ?試してみる?」
菊地原「要りませんよ。
ただでさえ、すぐ近くに心音が聴こえるのに」
恵土「そっか(苦笑)
やなこと思い出させちまって、ごめんな;」
菊地原「そんなに気にするほどのことじゃないですよ」
風間「それで、お前たちはどうしたい?」
菊地原「そうですねえ…
恵土先輩といれれば、それだけでいいですよ」
飲み物を片手に呟く中、
恵土「可愛いこと言うなきくっちー!^^」
ごりごり
ヘッドロックをかましながら、嬉しそうに顎をすり寄せる
菊地原「やぁめぇろぉ~!!;」
それに迷惑そうな顔をしながらも、僅かながらに嬉しいという感情があった…
こうして、すぐ隣に互いを感じていられることが…