第30章 明日へ
嵐山隊でのランク戦で失態をした時のことだった…
期待を裏切った。足を引っ張った。
そんな失意で一杯になって、作戦室でひざまずいたままでいた…
そんな私に、励ますように声をかけてくれていたけれど
その励ますような声を聴く余裕なんて、とてもじゃないけれどなかった…
そんな時だった…
恵土先輩が来て、話しかけてきてくれたのは……
恵土「木虎一人が悪いんじゃない。
色んな要因が重なり合って、今がある。
確かに落ち度はあった。
でも、それだけを
自分の悪かった所だけを見つめるな」
木虎「でも!」
それでも、自分が悪かった。
あの時、あぁしていれば…
その後悔が、いつまで経っても落ちなかった…
恵土先輩から教わったのに…
恵土先輩の一番弟子なのにっ…
悔しい…
その感覚で一杯になって、包まれて
思わず、ひざまずいたまま
震えながら、歯を食い縛って両拳を固く握り締めていた…
恵土「皆、一緒なんだよ。
各々、自分にしか出来ない所がある。
だから、どうしたって責めがちになってしまう。
自分を責めずにはいられなくなってしまう…
でも…
そうして、自分を責め続けるんじゃなくて
もっと周りを見てご覧?
周りの方だって、色々と考えてる。
この結果は、一つの時だけに過ぎない…
それに…
チームってのは、一人だけで成り立っているんじゃない。
お前一人で、戦況が全てくるうなんてことはないんだよ」
木虎「…」
意味は、解ってるつもりだった…
それでも…
それでも、私は……
あなたの教えに…
『木虎なら大丈夫だよ^^』
あなたの期待に、応えることができなかった…
それを自覚した途端、申し訳なさと同時に
合わせる顔が無いという想いで一杯になって…
目を瞑って、無意識の内に顔を見えないように上体を床と平行にしていた…
恵土「ふう~)まあ…
エースだからこそ、背負いがちになるかもしれない。
その分、責任を大きくとらえて抱え込みがちになるだろう。
それでも
そんな事とは関係なしにランク戦はまたやってくる」
木虎「ピクッ)…」
その言葉に、次のランク戦の日が思い浮かんだ…