第30章 明日へ
木虎(ダメ…
言葉に出ない;
しゃっくりが止まらないっ;
言いたいのに…
今、ここで言わないといけないのにっ…;
伝えないといけないのにっ;;)
泣きじゃくり続ける木虎に対し
その頭に右手を乗せ、頭を優しく撫でた…
恵土「…解ったよ。
十二分に、言いたいことも…気持ちも伝わった(微笑」
木虎「恵土先輩は、弱くなんか;
私にとっては、すごく大切で…誰よりも強くて;
どんなことがあってもされても
全くぶれない、大事にしようとする優しさを持つ人で;;(ぐすぐす」
恵土「うん(頷&微笑」
木虎「今だって、さえぎらずに
きちんと聞こうとしてくれて
せかさずに、しっかり聴いて頷いてくれて…
不器用な所だって
普通の人より足りない部分があることだって解ってます;
それでも、それが人だから…
それごと、大事だからって;
いつも…
いつも、助け出して;
駆けつけて、手を差し伸ばして…
うっとおしいと思ってる時でも、関係なしに…
いっぱいいっぱいで突き放した時だって
全く態度も変えることもないまま;
いつだって、大好きだって…
愛して、慕って、想い続けてくれて…;(泣き震え)
そんなあなたが、大好きで仕方なくなっててっ…;」
恵土「私も
木虎の頑張り屋で、努力家で、意地っ張りで
いつだって人のことを考えてる所も
見えない所で頑張ってる所も
相手のためにも自分のためにも、両方に厳しくする所も
全部、大好きだよ(微笑」
今度は背を撫でだし、少し抱き寄せながら微笑みかけた。
木虎「//
いつだって、真っ直ぐ向き合ってくれて…
全部、ひっくるめてあなたという存在自体を好きに…;」
恵土「うん、私もだ^^」
そう言って、優しく頭と背を撫でながら抱き締めた。
木虎「…恵土先輩」
恵土「ん?」
木虎「あなた一人だけが悪いなんてことはないんです。
昔、あなたが教えてくれたように私もそう思います」
その言葉と共に、一つの過去の思い出がよみがえる…