第30章 明日へ
木虎「あなたはっ…!(涙目)
何で、そんなに悪い所しか見ようとしないんですか!!
何で、自分の至らない点ばかり見ようとするんですか!!!
救われた人が、目の前にいるのに…
何で、そんな風に自分を罵倒できるんですか!!!!??;」
首を横に振りながら、顔を赤らめ
涙と共に叫びが響いた…
恵土「…そりゃあ…
私に落ち度があるから」
木虎「そんなの百も承知です!!
『誰だって、悪い所だってある。
誰だって、落ち度もある。
でもそれを責めたって、相手が辛いだけだ。
だから…
それを補うために、自分がいるんだ(微笑』って!!;
『そのために周り(私たち)がいるんだ^^』って…;
そう、教えてくれたのは…
他でもない、あなたじゃないですか!!;
そのあなたが…
自分を責めてどうするんですか!!!;
私は…私はっ…
そんなあなたを尊敬して、今ここに居るんです!!!!
誰が何と言っても
あなたを否定するものを、私は許しません!!
たとえそれがあなただとしても
私は、絶対に…;
だから…;;
だからっ…;;(ぼろぼろ」
涙を零しながら、船の上でひざまずく…
手を離さぬまま、伝わって欲しいという願いと共に…
『自分を大事にしないとダメだぞ?^^』
そう、教えてくれて
自分を責めていた時、助け出してくれた時の想いを思い出しながら…
しゃっくりと共に止まらぬ涙を、右手で拭い続けながら…
恵土「…木虎」
それを見ながら、眉間にしわを寄せていた…
今まで、否定され続けてきた…
存在自体が、いけないように言われ続けていた…
それが日常で、常識となり
いつの間にか、そうするのが普通だと思うようになっていた…
だが…
木虎のように、それごと大事に想ってくれる人と出会えた
那須のように、寄り添おうとしてくれる人と出会えた…
それと同時に、胸が痛んだ…
一度、全てを失った…
その場所にいると、とても心細くなる
また再び失ってしまうのではないか…
そんな憶測が、疑問が降っては湧き出てくる…
それでも……
二人と、皆のおかげで解った気がした…
今はもう、そんな過去(環境)じゃないんだと……