第30章 明日へ
恵土「…」
『もう、一人じゃないよ?』
『だったら僕!(微笑)
ずっと、このままでいる!^^//
ずっと、恵土のことが大好きだし
ずっとずっと、恵土と一緒に居るよ//(微笑)
だから恵土…泣かないで?(苦笑』
秀次が左手を両手で握り締め、言った言葉が交錯する…
(593ページ参照)
木虎「ひっく;うっ;」
自分のことを想って、泣いてくれている…
それが解ると同時に、胸の奥が痛んだ…
恵土「…木虎;
…私も、お前にずっと笑っていて欲しいよ;
それでも、胸の奥がいつまでも痛むんだ;(ぽとっ」
木虎「!(顔を上げる」
未だに泣いている木虎は、苦しそうな顔をしながら見上げると…
そこには、両目を瞑りながら涙をぽろぽろ落とす恵土が見えた…
恵土「無視しようとしても、大事であればある分;
すっごく痛く感じて、今でも辛くて…
いつまでも、いつまでも抜けないんだ;
悲しませたくなかった;
苦しい思いなんてさせたくなかった;
だから必死になって押さえ込んでいたはずだったのにっ;(泣き震え」
右手で拳を固く握り締めながら
左手で木虎の両手を握り返し、涙と共に震える…
恵土「何で、今更になって…;
失うことの恐怖心が募り積もったせいかな?;
苦しみや痛みや恐怖…
哀しみから全部が全部、勝手に溢れ出しては止まらなくなって…;
どうすればいいのかさえも解らなくなる;
そして最後には…
押しつぶされて、どうしようもなくなってしまうんだ…;
心の整理がついてないからだとも思う。
それでも…
木虎も…木虎の言う皆も、失いたくないんだ;
大事なものが次々に増えて
自分の中での存在も、大きく膨らんでいって
17歳半で、やっと里帰りできるようになって…
それまで…ずっと、震えてた…(震」
木虎「…恵土先輩(涙目」
恵土「失うことが怖くて
その可能性と少しでも隣り合わせになることが、たまらなく不安になって……
強いだか何だか、腕っぷしやらを見て言う人たちは多いけど
本当は、そんなんじゃない…」
木虎「?」