第30章 明日へ
その攻撃が、瞬く間に変化したとしても見逃さず
その一瞬の些細な変化も見逃さず読み切る『観の目、観察力』
一瞬における変化も見逃さないのがポイントだ
ギリギリまで引き付け、相手の攻撃も急所も確実に仕留る『豪胆さ』
ギリギリであったとしても動じないようにしていなければ
筋肉はこわばり、動きも制限され、対応が遅れることでやられるのはこっちだからな
自らの周囲1mm範囲に迫った攻撃を
どの部位であったとしても、即座に一瞬で全て跳ね返したり
攻撃が触れたり当たったとしても、相手の攻撃による衝撃を受け流し続けられる『身のこなしと反射神経』
丈夫に見えるのもそのせいだ
それらさえできれば…
襲ってくる相手がどんな奴だとしても
殺せる(真剣&にや)
確実に」
戦いに魅せられたが故か、真剣な表情になりながらも
凄まじい気迫と共に目つきが鋭くなり、笑みを浮かべていた…
今までの戦いを思い出しながら…
その中、ほとんどの人たちに戦慄が走っていた…
太刀川「お~。やっぱこえぇ(にや&ぞくぞくっ&汗」
そう呟く中、他では…
風間「なるほどな」
菊地原「どうかしたんですか?」
風間「いや、影浦が言っていたことを思い出しただけだ。
『意識や感情が無以外感じず、心をなくした狩人。
一切の躊躇もない早過ぎる動きから、猟犬ならぬ殺犬とも言えるな』
そう言っていた。
そしてその動きは全て洗練されつくされ
つく隙が全くない。
どれだけの攻撃を行ったとしても全く動揺せず
全てを適確にとらえ、確実に仕留める…
そしてなおかつ、ボーダー全員でかかったとしても
瞬く間にやられ放題だった。
仮想戦闘モードでなければ
なおかつ、あらかじめ想定した状況でなければ
俺たちは何億回でもやられていた。
昔のようにやられるのが一瞬ではないにしても
それは恵土が鍛え上げてきてくれたからこそだ」
そう言いながら地下での戦いを思い出し、つばを飲み込む
風間「…やはり
ボーダー最強は、恵土だろうな」
未だに揺るがぬ最強の実力者であることを実感しながら、呟いた…