第1章 Tail 1~出会い~
亜津実「これで全員揃ったわね」
部屋の中を見渡して一言つぶやいた。
亜津実「みなさん初めまして。この度は弊社株式会社Suite Roomへ入社していただきありがとうございます。
これから始まる新プロジェクトチームの責任者を務めさせていただく河瀬亜津実と申します。
これから皆さんと協力して素敵なプロジェクトにしていきたいと思っています」
亜津実さんは堂々と前を向き
私たち一人ひとりの目を見ながら話をしていった。
亜津実「では、ここで一人ずつ自己紹介してもらおうかな?
名前・年齢・特技
この3つを簡潔に!(笑)」
自己紹介…
あんまり得意じゃないな…
でも仕方ない!やるか(笑)
亜津実「じゃあ、まず君から」
そういうと亜津実さんはあのさわやか男子を指名した。
○○「あっ…、はい…」
さわやか男子はその場に静かに立ち上がり
私たちのいるほうへ体制を向きなおした。
啓祐「初めまして、村井啓祐です。年齢は23歳で特技は…バスケ…かな
ちょっと人見知り気味ですが仕事は誰にも負けないように頑張るつもりです
よろしくお願いします」
さわやかなのは見た目に相まって
熱血タイプなのかな…?
まぁなんでもいいや(笑)
亜津実「じゃあ、次はその後ろの子」
○○「はぁぁぁい」
きらびやかな女の子が立ち上がった。
動くたびにむせ返るような香水の匂いに酔ってしまいそう…
澄華「東澄華でぇす!年齢はハタチです!
えっとぉ~、特技は…自分磨きです!
よろしくお願いしまぁす!」
澄華と名乗ったその子はまだハタチのきらびやかな女の子。
自分磨きが特技とは、なかなか面白い。
語尾を伸ばす独特の話し方がなんとなく好きになれない…(笑)
亜津実「じゃあ、あなた」
そして亜津実さんが私を指名した。
私は一瞬大きくはねた心臓の鼓動をごまかすように
ゆっくりとその場に立ち上がった。