第1章 Tail 1~出会い~
社内に進んでいくとエレベーターの正面に
受付のようなカウンターがあり
そこにはきりっとした表情の女性が一人腰かけていた。
受付「本日入社の方でしょうか?」
私たちに向けて一言告げた。
潮浬「あっ…、はい」
桃子「私もです」
受付「では、お名前をうかがってもよろしいでしょうか?」
潮浬「三波潮浬と申します」
桃子「藤崎桃子です」
受付「三波さんと藤崎さん…あった」
何か名簿のようなものに目を通しチェックしていく。
受付「では、お二人ともこちらを首から提げてください」
受付の人からIDカードのようなものを受け取り首にかけた。
受付「それでは右奥まで進んで突当りのジュニアスウィートでお待ちください」
桃子「じゅにあすうぃーと…?」
受付「弊社ではいくつかの応接室やミーティングルームがありますがすべてホテルのスウィートルームにちなんだ名前が付けられているんですよ」
へぇ~
そんな素敵な趣向がされているなんて感心してしまう。
受付の方に一礼し、私と桃子は奥まで進んでいく。
突当りにはガラス張りで中にブラインドがひかれた
大きな部屋があった。
扉のプレートを見ると【Jr Suite】の文字。
潮浬「ここだね」
私はガラスの大きな扉にゆっくりと手をかけ開いた。