第10章 帝光バスケ部
(私、大輝のこと……好きになってる?)
昨日大輝の帰った後の寂しさ、昼休み頭を撫でられたときの嬉しさと安心感、そして桃井に対する嫉妬。
大輝のことになると自分の心がさみしくなったり嬉しくなったり色々な方へ揺れ動く。
ムカつきは少し残るものの今度はドキドキと表現の出来ない感情が湧いてくる。
すぅーー…はぁーー…。と声を出し深呼吸をする。
目を閉じ無心に冷静にと考えるがその意思とは逆にもっと胸がドキドキとした。
だがいきなりだんだんと自分の意識が離れている。
(あれ、なんだ、これ?……寝そう。)
コクリ、コクリと頭が揺れる。
そのまま私は意識を手放した。