第3章 ここはどこ、私は誰?
眩しさを感じたあと私はまたうっすらと目を開ける。
先ほどとは違い今度はちゃんとした部屋にいる。
その部屋に視線をむける。
天井には蛍光灯が光っており右を見れば窓左を見れば点滴その横に心電図の機械ようなものがあった。
(あ、病院だ。)
医療器具を目にすれば誰にでもわかるような場所に私はいた。
(あー。やっぱ事故ったんだー。)
真っ白な空間に比べたら病院という場所は自分が知っているぶん気持ちが落ち着いた。
左腕には点滴が繋がれているが身体のどこかが痛いなどはない。
足も腕も両方ある。
目もちゃんと見えている。
耳も心電図の音は聞こえている。
『……ぁ……あー…』
声はかすりはしたものの出ないというわけではない。
よかった。
自分の身体に大きな障害がないことに安堵した。
『…あーーー。あーーーーーーー。』
先ほどより声が幾分か大きく出るようになった。
息んだせいか思った以上の大きさで声を出してしまった。
すると
ガラッと病室のドアがあき看護師が顔をのぞかせた。
「あっ!!」
そう言うと看護師はバタバタと何処かに行ってしまった。