第15章 テスト週間
そこに敦と緑間もやってきてその大輝の結果に二人も驚いた。
「げ。峰ちんに理科と国語負けてんだけど。ないわー。」
「青峰、俺に感謝するのだよ。その鉛筆を用意したのもコロコロ鉛筆をつくってやったのも俺なのだよ。」
この前うちのテーブルの上にやたら木屑が散らばっていたがあのときにコロコロ鉛筆を作っていたのかとこのとき気がついた。
『桃井さんはコロコロ鉛筆貰わなかったの?』
「テストの前に青峰くんが芯が折れたときようにって私の持っていっちゃったのー!!」
桃井はテスト結果には満足のいったものの大輝に負けたことがよほど悔しいみたいでポカポカと大輝を叩いていた。
「まぁ、結果皆追試にならなくてよかったよ。」
征十郎もホッと息をついた。
テストが終わったあとからすでに部活は再開していたのだがこれで無事皆追試を回避することが出来た。
「お、そーだ。梓なんか頑張ったご褒美くれよ!」
こちらを向きニカッと笑う大輝。
『ご褒美?私が?なんで?』
「…なんでも!なんかくれよー。」
机のしたで足をバタバタさせながら子供のようにタダをこねる。
『うーん…しょうがないなぁ。じゃぁ今度帰りにアイス奢ってあげる。』
仕方なくという顔をしていうと大輝はえー、アイスかよ、と不満そうな顔をした。
『アイスじゃなきゃなにがいいの?』
「………。…アイスでいーよ。」
なにか言いたそうに私の目を見つめたものの結局アイスでと話はまとまった。