第15章 テスト週間
それを手に取り自分の手の甲につけのばす。肌に馴染み手がしっとりとした。
(匂いもいいし、これから乾燥するし…)
と自分用にと新しい白いケースをひとつ手に取りレジへとむかった。ハンドクリームなら征十郎も使えるから同じものをもうひとつ買おうかとも悩んだがその入れ物は男の子が持つには可愛らしすぎるためやはり違うものにしようと店を出た。
自分の買い物を済ましまたプレゼント捜しへと戻る。
そのあと色々な店をまわったが中々いいものが見つからない。
(征十郎はアクセサリーとかつけるイメージないし、服の趣味だってよくわかんないし…文房具とか?うーん、でもなー。)
と悩みすぎて家電屋にはいり大型テレビや自動掃除機など規格外のものまで見たりしてしまった。
その結果、結局先ほどのハンドクリームを買った店に戻り自分が買ったものと同じ匂いのハンドクリームより少し大きめのケースに入ったボディークリームとレジ横にあったハチミツエキス配合のリップクリームを買い包装をしてもらった。
(まぁこのケースなら家の外に持ち歩くこともないだろうし、実用的だからこれでいいか。)
買い物を終えると大輝たちに連絡をし、フードコートにいるようだったのでそちらに向かう。
「梓ちゃーん!こっち!」
と桃井に手を振られそちらに行くと大輝がハンバーガーを両手に持ち食べているところだった。
『そんなにハンバーガー買えるならさっきのタオル、一人で買えたじゃん。』
桃井と二人で買ったということにたいしての嫌味がはいった言葉をはっしてしまう。
「これは別!腹減りすぎて行き倒れたらプレゼントもくそもねーだろ?」
とハハッとわらってハンバーガーを食べる。