第13章 灰色のキミと【※】
「あったけー!」
ザパンと音をたて祥吾はいきなり湯船につかる。
いきなり入るのはいかがなものかと思ったが先ほどシャワーを浴びていたしまぁいいのか、とも思った。
「…ほら、梓もはいれよ。」
そう言われ風呂桶でお湯をすくい軽く自分にかけると湯船に足をかけた。
祥吾の脚が膝を立て開かれていた為祥吾のほうに背を向けそこに腰を落とす。
「…あっ。濡れる!」
私の後ろ髪を祥吾がバッと掴んで持ち上げた。
『濡れたらまた乾かして?』
そう言うと後ろ髪をまとめ片側によせサラッと落とした。
祥吾の脚の間にすわると後ろから抱きしめられる。
「いっぱい舐めちまったからなー。…ベタベタ落とさねーと。」
と上機嫌でちゃぱちゃぱと私の肌を擦った。すると突然後ろから胸を揉まれる。
「…なんかデカくなった?」
『わかんない…。』
モミモミと揉むがそれは先ほどのものとは違い性的な気持ちよさなどまったくなかった。
自分でも湯船の中で軽く身体を流していく。
その間もずっと祥吾は後ろから抱きついたままだ。
「…あーずっとくっついててーなー…」
首筋から肩にかけて軽くチュッチュとしていく。
『のぼせちゃう…あがろ?』
「もっとくっついてたいー。」
その声は少し可愛い子ぶった声でクスッと笑ってしまった。
『ベッドでくっつけばいいじゃん?』
すこし躊躇ったものの湯船を上がり脱衣所に移りタオルで身体を拭いた。
全裸でここまで来た為着るものがないことに気がつく。それに祥吾が気がつくと全裸のまま脱衣所を出ていき先ほどまで着ていた部屋着を手にとりかえってきた。
着替えをし部屋へと戻る。