第1章 罪深き河童よ
当然のごとく、桂は爆発した。結局、竹馬の友は何一つ昔と変わらぬのだ。今までの感動を返せとばかりに、桂はぎゃいぎゃいと騒ぐ事を止めない。銀時は「あーうるさい、うるさい」と両耳をそれぞれ人差し指で塞いだ。その行動すら桂の癪にさわる。
「見損なったぞ、銀時! そこまで心を失ったとはな! もう今度から『うんまい棒』をねだっても、買ってあげませんからね!」
「かーちゃんか、テメーは! っつーか、誰もオメーから『うんまい棒』ねだらねーよ!」
「そうネ、そうネ! 『うんまい棒』で釣られるほど、私は尻軽女じゃないアル! 取引するなら酢昆布十ダース持ってこいや、オラァ!」
「ちょっと! 喧嘩しないでくださいよ! 近所迷惑だし桂さんのいるのバレちゃいますよ!」
もう事態は万事屋では恒例となっている馬鹿騒ぎにへと発展された。