第7章 I want to be you
暫くして青根も揃い3人で夕飯を食べる。
「お父さんが今日夜遅いから涼ちゃん呼んだの!ご飯は大勢で食べた方が美味しいものよね。」
「はい。いつも家は一人でご飯なので賑やかなのは嬉しくて。ご飯もとても美味しいです!」
「涼ちゃんに喜んで貰えて良かったわ~。」
青根の母は涼にニッコリ笑いかけると今度は青根に話しかけた。
「高伸、今日涼ちゃんお泊まりするからシャツと短パン貸してあげて。」
「……ああ。」
「後、涼ちゃんは高伸の部屋で寝るからお布団よろしくね。」
母のそんな言葉に青根は箸を止めた。
「…………母さんそれは流石に不味いんじゃないか?」
「あら、別に同じ部屋で寝るぐらい良いじゃない。同じ布団で寝なさいとは言ってないんだから。ねぇ、涼ちゃん?」
青根の母に急に話をふられた涼は
あたふたしながら
そうですね…と苦笑いするばかりだった。
「ねぇ高伸は涼ちゃんが同じ部屋で寝たら困るの?」
「…………困る事はないけど……
一応男と女だから……」
「ふーん……要するに高伸は一緒の部屋で寝たら涼ちゃんに手を出すつもりなんだ!」
母の言葉に涼は一瞬にして顔を真っ赤にし青根は思わず席を立ち上がった。
「そんな事するわけ無いだろ!」
青根が母に否定をする。
「なら一緒の部屋で構わないわね!」
母はふふっと嬉しそうにすると
青根は眉間に少しシワを寄せ
また席に戻り黙々と夕飯を食べ始めた。