第7章 I want to be you
青根がリビングから居なくなった途端
涼は力が抜ける。
ヤバイ!
急に頭を撫でるとか心臓に悪いから!
ソファーにもたれ掛かけながら
ドキドキと早まる鼓動を落ち着かせていると
青根の母が涼の元に駆け寄った。
「涼ちゃん!高伸が変な事しちゃってごめんなさいね。」
「い、いえ!少しビックリしちゃいましたけど大丈夫です!」
「高伸も涼ちゃんの魅力に気付いてくれてもいいのにな」
青根の母はそう言って涼に向けてにこりと笑ってみせた。
「!……あっ…あの……私……」
涼は青根に対する想いを気付かれてしまったと感じ更に顔を赤くしながら俯いた。