第7章 I want to be you
「…………ただいま。涼いらっしゃい。」
暫くして青根が帰宅し
リビングに居た涼に声を掛けた。
「青根くんお帰りなさい。土曜日も部活なんて頑張るね。」
「……ああ、もっと練習が必要だから。
涼もアルバイト忙しかったんじゃないのか?」
「うん、少しだけね。今日は土曜日だったからお昼子供連れのお客様が多かったかな。」
「………そうか…涼もお疲れ様。」
青根は無意識に涼の頭に手を伸ばした。
「!!」
急に頭を撫でられ頬を赤らめた涼。
「………涼?顔赤い……熱でもあるんじゃないか?」
青根は涼の顔を見て心配し、今度は額に手を添えた。
「だっ、大丈夫!熱は無いから!」
顔を真っ赤にしながら涼は青根に熱は無いと
否定するがどんどん体温が上がっていく一方だった。
あらあら涼ちゃんが大変!
「高伸~涼ちゃんの事はお母さんに任せて
先にお風呂に入ってらっしゃい!」
二人のやり取りをキッチンから見ていた
母の声が聞こえ青根はコクンと頷いた。
「……涼辛くない?本当に平気か?」
青根は心配しながらも涼が大丈夫だと
ウンウンと頷いた為リビングを出ていった。