第7章 I want to be you
土曜日。
アルバイトが終わった涼は青根の家に向かった。
「涼ちゃんいらっしゃい!待ってたわよ。」
「こんばんは、またお邪魔します。
これお土産です、良かったら召し上がって下さい!」
涼は出迎えてくれた青根の母に少し緊張しながら挨拶し紙袋を渡した。
「あらあら、気を使わなくて良かったのに。後でみんなで食べましょうね。さぁ上がって!」
涼は青根の母にリビングに案内された。
……青根くんまだ帰って来てないんだ。
涼はソファーに座りスマホを取り出して
青根にメッセージを入れた。
[こんばんは(*^▽^*)
青根くんの家にお邪魔してます。]
ピロン♪
[了解。後20分程で帰ってきます。]
なんだか"帰るメール"って同棲してるみたいだ。
返信メッセージに嬉しくなりながら
涼はスマホを鞄に入れ青根の母が居る
キッチンへ向かった。
「青根くん後20分位で帰ってくるみたいです。何かお手伝いする事ありませんか?」
「あら、高伸帰ってくる時間なのね。
あの子ったらいつも帰るコールしないのよ~。涼ちゃんは特別みたいね!」
「ええっ!!そ、そんなっ!たまたまだと思います!」
青根の母に特別だと言われ涼は顔を真っ赤にしながら否定した。
ふふっ、涼ちゃん照れちゃって可愛いっ~。
「今日は涼ちゃんはお客様なんだから
お手伝いは大丈夫よ。」
「あっ、でも私自炊出来るようになりたいのでお手伝いさせて下さい!」
「えぇ~ダメよ!涼ちゃんが自炊するようになったらご飯食べに来なくなっちゃうからいけません!向こうでテレビでも観てなさい。ねっ!」
「あっ、はい…」
涼は青根の母に追い返されてしまったので渋々リビングに戻っていった。