第6章 にろちゃんは遊び人!?〈後編〉
「……母さん、涼を捲き込むな。」
そんな声が聞こえ二人は振り向くと青根が立っていた。
「あら、高伸お帰りなさい!
いいじゃない。涼ちゃん可愛いんだもん。」
「………母さんの言うこと何でも鵜呑みにしなくていいからな。」
……私は嬉しかったんだけどな。
「あ…うん…青根くんお帰りなさい。
部活お疲れ様!」
「……涼、今日は色々とありがとう。
母さん俺先に風呂入るから。」
青根はそれだけ言って早々に自室に行ってしまった。
「高伸無愛想でごめんなさいね。
本当お父さんにそっくりなんだから。」
「あ、いえ。青根くんはとっても優しい人だって知ってるんで……。」
少し頬を赤らめて話す涼を見て
彼女は高伸に好意があるんじゃないかと
青根の母は感じてしまった。
「涼ちゃんこれからも夕飯食べに来てね。
私は大歓迎だから!独り暮らしだと寂しいんじゃない?良かったらここから学校通っても良いのよ?まどかちゃんもお隣にいるから寂しくないわよ~。」
青根の母は冗談混じりでそんな事を話すと
涼は更に赤い顔をして手を横に振り
無理無理という素振りを見せていた。