第5章 にろちゃんは遊び人!?〈中編〉
「……なんだ、嘘だったんですね。」
ホッと肩を撫で下ろした黄金川。
「……黄金、帰るぞ!」
嘘をつかれ機嫌を悪くした二口は二人を無視して帰ろうとした。
するとトーコは二口の鞄を掴み引き留める。
「ちょっと、何帰ろうとしてんのよ!ヒナはにろの事が好きだったんだよ?ヒナには彼女作らないって言ったんでしょ?あんたこそ嘘ついてるじゃない!」
トーコは二口の態度に腹が立っていた。
「その事はさっき謝っただろうが!」
「謝っただけで済むと思ってんの?ヒナはね傷ついてんの!」
「……トーコちゃん、もういいよ……にろちゃんの事もう諦めてるから……」
ヒナはトーコを止めて自分達も帰ろうと促した。
「ヒナ……」
でも私はアイツの態度が気に食わないの!
何かやらないと気が済まないの!
…………!そうだ!!
トーコは何かを閃いたように二口に
更に話しかけた。
「ねぇ、にろ!これからカラオケ付き合ってくれない?もうこれ以上付き纏わないって約束するから!」
「はぁ?何でカラオケなんて行かなきゃいけなんだよ!」
二口はトーコの誘いを断った。