第5章 にろちゃんは遊び人!?〈中編〉
「やーん、にろちゃーん!も~邪魔しないでよ~。」
剥がされたヒナは口を尖らせて首をかしげ
少し不服そうに黄金川を見た。
かっ、可愛い!!
黄金川は照れてすぐに腕を掴んでいた手を離してあげた。
解放されたヒナはまた二口のほうに行こうとするとトーコに引っ張られ小声で話してきた。
「こらっ、ヒナ!暴走し過ぎ!今日は何しに来たかわかってんの?」
「え~だって、久しぶりににろちゃんに会えたから嬉しくて!」
エヘヘと笑うヒナにトーコは呆れた。
「なぁ、俺がよくこの時間まで残ってるってわかったな?」
二口はコソコソと話をしているヒナとトーコに話しかける。
「うん!夕方過ぎに背が高くて眉毛が無い
男の子からにろちゃんはまだ部活だって教えて貰ったの!」
………マジか。
はぁ、青根も馬鹿正直に教えるなよな。
ヒナの話で青根が教えたんだと気付き頭を抱えた。
「ねぇ、にろ!うちらが会いに来た理由わかるよね?」
今度はトーコが作り笑いをしながら話しかけてきた。
「…………LINEの件だろ。悪かったよ。」
「にろちゃん何でいきなりブロックしたの?……彼女出来た?」
「あ、うん。ブロックも勝手にして彼女出来たのも言ってなくて悪かったな。」
二口はヒナに素直に謝った。
……やっぱり彼女作っちゃったんだ。
二口の言葉にヒナは少し残念そうにした。