第5章 にろちゃんは遊び人!?〈中編〉
暫く経った所で二口が黄金川が部活を終え
帰る。
時間は20時半を過ぎようとしていた。
「先輩。こんな遅くに女の子が居ますよ?何やってるんですかね?」
校門付近でライトを照らしながら喋ってる女の子達を見付けた黄金川。
「伊達工の生徒じゃねぇじゃん。誰か待ってんのか?」
二口も女の子達を見ていた。
二人は特に話しかける事はせず
女の子達の横を通り過ぎようとした。
「あっ!にろちゃん!!」
ヒナが二口に駆け寄り咄嗟に二口の腕を掴んだ。
「なっ、なんだよお前!早く離せ!!」
二口は誰だか気付いておらず腕を引き掴んだヒナの手を振りほどこうとした。
「あの先輩のお知り合いですか?」
その様子を見ていた黄金川が二口に聞く。
「はぁ?知らねぇよ!」
二口はしつこく腕を掴むヒナの顔を今初めて確認した。
「!!お前!」
二口はやっと気付き少しバツが悪そうな顔をした。
「にろちゃん、会いたかったよー!!」
やっと二口に気付い貰えたヒナは嬉しくなり
二口に抱き着いた。
「!!ふ、ふっ、二口先輩いいんすか!?それ!」
黄金川はヒナの行動を見て一人あたふたしていた。
「良いわけねぇだろが!ほらっ、黄金!早くこいつを剥がせ!」
二口は黄金川にヒナを剥がすようにと怒鳴った。
「はっ、はい!」
黄金川はヒナを両腕を掴みすぐに剥がした。