第3章 お節介な先輩。
部活が始まり
暫くするとボトルが入った籠を抱えた
まどかが体育館に入ってきた。
「あっ、まどかちゃん来た!」
笹谷はまどかが居る方に向かう。
「笹谷、邪魔するんじゃないよ!」
茂庭も笹谷が動いた為付いていこうと立ち上がると
「あっ、茂庭!ちょっと手伝ってくれんか!」
茂庭は追分監督に呼ばれた。
はぁ、やっぱりお呼びが掛かったか。
「~っ、はい!今行きます。」
「元主将行ってら~!」
ニシシッと笑う笹谷に見送られながら茂庭はバレー部の後輩の指導に向かった。
俺は、まどかちゃんの所……って居ない!
ドリンク作りに行ったかな?
笹谷は体育館から居なくなったまどかを
探しに行った。
給水所に行くと笹谷の読み通りまどかが居てドリンクを作っていた。
「まどかちゃん!」
笹谷が声を掛けると振り向いたまどかは
笹谷を見てビクッとした。
「笹谷さん体育館に行かれたんじゃ無かったんですか?」
「いや、俺は元々まどかちゃんに用事があったから。」
そう言って笹谷はスマホを手にした。
「用事?どんな用件ですか?」
「……この画像をね、まどかちゃんにあげようと思ってさ……」
笹谷はスマホを弄りながら画像を探し
まどかに画面を見せてあげた。