第3章 お節介な先輩。
「お疲れさまです!!」
茂庭と笹谷が体育館に入るとバレー部のメンバーが挨拶をする。
まだ部活は始まってはいない。
「あれ?先輩たち指導しに来たんっすか?」
二人に気付いた二口が話し掛けてきた。
「いや、俺は笹谷の付き添い。」
「んで、俺はまどかちゃんに用事!」
「あの笹谷さんまどかにあんまりちょっかい出さないで下さいよ?」
二口はまどかに用事だと言う笹谷に注意した。
「わかってるよ。まどかちゃんはウブでネンネだもんね~。」
「まぁ、そうっすけど…。でも俺の名前を呼んでくれるまでの辛抱なんで。」
「まどかちゃんまだ二口の事名前で呼んで無いの?」
「何か恥ずかしいらしくて。名前呼ぶまで手を出すなって言われたもんだから。」
「へぇ~、そうなんだ!」
笹谷は二口の話を聞いてニヤリとした。
あっ!また笹谷何か企んでる顔。
「笹谷?まどかちゃんに失礼な事言うなよ?」
茂庭もちょっかい出すなと念を推す。
「失礼な事言わないって!ほらっ、二口部活始まるよ!」
笹谷さん何仕出かすかわからないからな。
二口は少し気にしながらみんなが集まる追分監督の所に向かった。