第7章 I want to be you
涼は青根を部屋に通すとキッチンへと向かう。
青根はテーブルの近くに座り辺りを見回す。
あまり物を置かないのかテーブル、テレビ、ベッド、本棚、そしてクローゼットがあるくらいのシンプルな部屋だった。
「青根くん、どうぞ。」
青根に冷たいお茶を差し出すと、涼も近くに座った。
「………部屋、綺麗にしてるな。」
「そうかな?物を置かないからそう見えるのかも。
まどかと部屋随分違うでしょ?」
涼が笑って話すと青根はコクりと頷いた。
「まどかみたいにぬいぐるみとか置いたりしたら少しは可愛げがあるんだろうけど。………まぁ、私には似合わな――!!」
涼は話の途中で青根に抱きしめられた。
「………またそんな事言うのか?……今のままでいい……
俺は……そんな飾らない涼が好きだ。」
「あ、青根くん……本当?」
涼が顔をあげると青根は頬にキスを落とした。
涼は顔を真っ赤にさせ恥ずかしそうに青根にそのまま抱きついた。
「………涼、このまま少し話を聞いてくれないか…。」
青根の言葉に抱きついたまま涼は頷いた。