第7章 I want to be you
「高伸~降りてらっしゃい!」
その声に青根は起き上がり階段を降りると
母は持っていたバックを青根に持たす。
青根は不思議そうにバックを覗き込むと
ランチボックスが入っていた。
「………母さん…これは?」
「サンドイッチよ。涼ちゃんと二人で食べなさい。」
「……涼の家には昼から行くから必要ない。」
青根はそのままバックを母に返した。
「え~!せっかく作ったのに要らないとか言わないでよ!」
「…………じゃあここで食べて出かける…涼とは昼過ぎからの約束だから…」
せっかく涼ちゃんの分まで作ったのになぁ。
「今から涼ちゃん家に行けばいいじゃない!
高伸は早く涼ちゃん会いたくないの?母さんがお昼作ってくれたから早めに来たって言えばいいでしょ?」
母はニッコリ笑いまた青根にバックを見せる。
「……わかった……今から出掛ける……あと母さんにお願いがある。」
青根はサンドイッチが入ったバックを受け取るとあるお願いをした。
「…うん、私は大賛成よ。お父さんにも伝えておくから、だから高伸はきちんと涼ちゃんに気持ちを伝えなさい!」
ニコニコと笑いながら母に背中を叩かれた青根はコクンと小さく頷き出掛けて行った。