第5章 Battle5 戦力補充
僕は、思いっきり声を出して迫真の演技を頑張った。
エルは、顔を真っ青にして逃げていく。
お付のおばさんは、方針状態のままその場に立ちすくんでいた。
「ねぇ、大丈夫?」
「……何よ……」
「へ?」
「若いからって、何よ!!!」
何故か、僕は思いっきり引っ叩かれた。
相手の女の人は逃げちゃうし、本当に今日は厄日だ。
「状況がさっぱり飲み込めないぜ……」
「僕も、よくわからないんだ」
このことが原因で、携帯にはエルから『調子づきやがって、ぶっ殺す』というメールがきてたけど、ムシムシ。
一応リアルは初対面なのに、あんな態度とってきた人間になんて、謝らなくていいよ。
「とりあえず、服買い終わったよ」
「君らを探してるうちに、絡まれちゃってさ。僕らは全然買ってないよ」
「あっちゃー、ごめんなさい」
「本当に、次からは勝手に居なくなっちゃ駄目だよ?」
その後、僕らはきた道を戻って、服を買い直した。
その間に、何度か視線を感じた。
確認しよう、と思ってもすぐ逃げられるから、なんだか怖いな。
用心しとこう。
「次は家具かー、具体的に、どういう家具を買いたいとか理想はあるのかい?」
「とりあえず、君ら用のベッドを各1つだね。二段ベッド系は壊れやすいからね」