第4章 Battle4 ライバル登場
「騙すんならさ、せめて永遠に騙し続けてほしかった。このタイミングで、女ですって……、本当にありえないんだけど……」
「ネ、ネカマして、ごめんなさい!!」
みっちゃんの前に出て、手を合わせて謝るけど。
ニタニタとエルが笑ってるのが気持ち悪い。
「は、ははっ……。流石に気まずいし、もう帰ろうぜ。な?」
「う、うん……。そうだね。くりちゃんがお金払ってくれたみたいだし……」
「う、うん……。姉さん、じゃあ僕はこれで行くよ……」
「……うん、さよなら」
その、サヨナラには重みがあった。
永遠に、私の前に現れないでね。
とでも言うような、サヨナラだった。
姉さーん、目が笑ってなくて怖かったよー。
それだけ、怒らせたんだろうなぁ。
近くを見れば、さっきの女の子が体育座りの状態で顔を覆ってる。
「ごめんね」
「分かったんなら、さっさとどっか行きなさいよ!!!」
あーあ、だからオフ会なんてしたくなかったんだ。
泣いてる小さな女の子を横目に、僕は逃げるようにその場を去る。
「セレナ!!」
急に、姉さんから呼び止められた。
「ずっと、ずっと、ずっとカッコイイ貴方でいてね!! ずっと、最強の貴方でいてね!!」
「う、うん。できるだけ、努力するよ……」