第4章 Battle4 ライバル登場
「姉さんは、私!!」
前に進み出たのは、私と同じ年の女の子。
しかも、小奇麗にしたOLさんって感じの見た目。
周りの子と違って、凛とした空気がある。
「そして、皆セレナが外に、手紙を流したと思ってるでしょ? 違うよ、私が流した」
「じゃ、そのおばさん誰?」
「その子は、ただ単に貴方がお世話した人の一人。貴方と仲良くも、なんともないよ」
「お前……」
「悪いけど、私は本気でセレナが好きだった。だから、流させてもらった。エルの側に居たのも、セレナ目当てだから」
姉さんは、少し寂しそうに笑う。
「ちょっとキザな部分もあったけど、落ち込んでる時も、笑わせてくれてた。見せてくれた車は、高そうなやつだったし、リアル王子って呼ばれてたんだよ。エルは、それが気に食わなくてオフ会呼ばなかったの」
「あれ、どういうこと……?」
「セレナはね、男キャラで、そこの黒髪のお兄さんそっくりな見た目で遊んでたのよ」
止めてー、本人の目の前なんて止めてー!!
恥ずかしいから、止めてー!!
ああ、これ完全に黒歴史……。
「お前、そういう趣味があったんだな」
「倶利伽羅ー、蔑んだ目で見ないでー!!」