第4章 Battle4 ライバル登場
「姉さんがそうやって甘やかすから、ジャイアニズム発揮したんじゃない?」
「耳が痛いわ。そこは、否定しないわよ。でも、虐めの相談受けてたから、つい可愛がってたの。息子とも仲良くさせようとしたら、息子にも同じこと言われちゃったの……」
姉さん……、こりゃ50はいってそう。
毎回、自分はお姉さんって柄じゃないわよ、って言ってたけど、それでもやっぱり品のいいおばさまって感じ。
「ねぇ、セレナ。また戻ってきてくれない? 皆、貴方が居なくなって寂しがってたのよ……」
姉さんは、寂しそうに笑う。
「姉さん、毎回そうやって綺麗毎言う癖に、毎回僕がハブられてることに関しては、何も言わないよね。結局、敵対して強い戦力が出来ることが嫌なんでしょ?」
姉さんは、その笑顔を作ったまま首を左右にふる。
流石、年齢の差だけあって、どんな時でもどっしり構えてるな。
僕も、まだまだ子供なんだと痛感させられる。
「貴方は、エルの一番のお友達でしょ?」
「へー、凄いね。一番の友達相手に奇襲かけるんだ?」
「それは、謝ったじゃない?」
「誤ったら、済む問題なんだね。へぇ、凄いや」
その時だった。
「もう止めなよ!!」
大きな声が、辺りに響く。