第4章 Battle4 ライバル登場
定員さんは、本当は電話をかけてなかった様子。
でも、怒っているのは本当みたい。
動かない女の人の肩を叩く。
「うるさいわねー、ちょっといいとこなのよー」
「営業妨害です!!」
「なによー!!」
女の人は、般若のような顔で、後ろを見る。
そして、その後ろにいる僕らを見て固まった。
「あ、テツヤー。セレナよ!?」
げ、すごーく嫌な予感。
僕は、慌ててみっちゃんの後ろに隠れる。
そして、その感は当たった。
女の子が道を開けると、一人の男が出てきた。
って言っても、高校くらいのオタクって感じのファッションだ。
全身黒ずくめで、中二っぽいアクセサリーをじゃらじゃらつけてる。
そんでもって、場違いな懐中時計も持参。
「よー、セレナーデ」
ニタァっと笑った男は、僕の感が正しければ、赤月エル。