第4章 Battle4　ライバル登場

「裏切り者のセレナーデ!!!」
「は、はぁ……」

裏切り……?
心当たりがないよ……。

「アンタ、よくもエル様の……!!」
「エル……?　僕が、エルに何かしたっていうの?」
「もちろんよ、エル様の武器なのに、渡さないせいで、あんなことになったんでしょ!?」
「……恵ちゃん、どういうこと?」

僕は、ため息をついた。
なんで、僕がドロップした武器なのに、エルの物になるの?

「えーとね、みっちゃん。わかりやすく説明するよ。
エルっていうのは、赤月エル」
「あぁ、最初に恵ちゃんが、テレビを見てたあの人か」
「うん。メイン武器は杖。で、欲しがってた武器は剣。しかも、メイン剣な僕ですら持ってなかった、最強武器」
「借りてたのか?」
「いや、借りてなんかないよ。僕がモンスターから拾ったもの」
「そりゃ驚いたな!　まるで強盗じゃないか」
「エル様を悪く言わないで!!!　アンタが、拾った時すぐに渡さないのが悪いのよ!?」

僕は、ため息をつく。
エルって、なんか教祖みたいな活動してるんだね。