第3章 Battle3 まず、生活の基盤を整えよう
「へ……?」
驚いて、僕は画面の方を見る。
すると、なんと今までの大会成績が出てた。
一覧には、僕だけキャラクター名が出ていて、デリート前の情報が表示されてる。
……懐かしい記憶だなぁ。
「あ、はい。たまたま見かけたもので」
「何故、今回剣を使わなかったんですか?」
くっ、こんなことになるなら、出場しなきゃよかった。
不敗の王セレナーデ、剣を捨てる。
なんてスレが立っちゃう……。
「友人が、剣がいいって言うんで」
「奪えなかったの間違いだろ?」
「倶利伽羅!!」
く、くっそぅ。
次こそは、絶対奪ってやる……!!
「次回の戦いで、剣は使ってくださいますか?」
「あ、できれ」
「次も、俺がやる」
「いや、次は僕がやってもいいよね?」
「駄目だ、俺がやる」
「順番でやろうよ!!」
僕は、笑顔を営業スマイルを作って、この場を終わらせることにした。
「まぁ、こんな感じで人気があるんです。――だから、当分私の番は回ってこなさそうでして……」
「そうですかー、実に残念です!」