第3章 Battle3 まず、生活の基盤を整えよう
お気に入りのミュールだったのになー。
でも、あの臨場感のある戦闘を思い出せば……、ゾクゾクしちゃう。
あぁ、戦いたいなぁ……。
僕は、時々よたつきながら歩く。
そして、化粧室でメイクを整えていた。
その時、後ろからとんとんと肩を叩かれる。
振り向くと、目を真っ赤にした女の人が立ってる。
確か、この人……。
「……あの、巻き込んでゴメンナサイ。ミュール壊れたでしょ? これ、あげるんで」
「あぁ、いや。お金もらいましたよ」
「……いいんです。彼からもらった物なんで……」
開けてみると、アナスイの白い花がついたミュールだった。
あ、あの男……、浮気相手にはこんなの買ってるのに!!
「グスッグスッ……、これ……、後これも……」
「あ、は、はい……」
なんていうか、色々貰ってるけど、嬉しくない。
だって、完全に厄介払いに付き合わされてる。
それなら、売り払ってくれって感じ。
……まぁ、泣いてるから言わないけど。