第3章 Battle3 まず、生活の基盤を整えよう
「三万なんですけど……」
「はぁ!? ぼったくろうとしやがって!!」
「最低。アンタのせいで、お気に入りだったのに、壊されて……!」
奥さんも奥さんなら、旦那も旦那。
話にならないってことかぁ。
「弁償して下さい。なんなら、買った時のレシート見せますよ? 家に保管してあるんで」
ぎらり、と睨みつけると……。
「あ、アンタァ!!」
さっきの奥さんが突進する勢いで走ってくる。
「お前のせいで、俺はこの女から金を巻き上げられてるんだぞ!」
「誰のせいだと思ってんの!!」
「どちらにせよ、私は悪く無いです」
ぎらり、と二人を睨みつけると、奥さんがぺこぺこと謝る。
「これくらいでいいかねぇ?」
そう言われ、裸で10万出された。
「はい、確かに」
臨時収入が入った。
でも、なんだか嬉しくはない。