第3章 Battle3 まず、生活の基盤を整えよう
周りの男の人達はと言うと……、蜘蛛の子を散らすよう逃げてしまい、周りには誰も居ない。
自分を守れるのは、自分だけってこと。
怒れる猛牛のように、突進してくる奥さん。
掴みかかってくる腕を止めて、必死に防御をしてる。
本当なら、この体制で肘打ちを入れる。
でも、そんなことをしようもんなら、こっちが暴力で訴えられる。
なんとも、不利な戦いだ。
美しくない。
でも、現実で戦ってる。
そう、実感するとゾクゾクしてくる。
なんだか、スイッチが入った気がする。
僕は、後ろに大きく下がり相手との距離をとる。
すると、相手の女は僕に向かって突進してくる。
交わす……、と見せかけて、足で引っ掛けた。
女の人は、僕を強く睨みつける。
「この雌豚……、暴力で訴えてやる!!」
「なら、こっちは名誉毀損と暴力で訴えさせてもらうよ」
その時だった。
「おい、何してんだ!!」
倶利伽羅が、僕と奥さんの間に割って入ってくれた。
こっちは、仲間は増えて、状況は有利だ……!!