第20章 過去へ……
僕は、挨拶を終えて暇を持て余してた。
この頃は、五虎ちゃんと仲良くなり、ずっとついてくるようになった。
でも、未だに燭台切とは仲良くしようと思えない。
だって、ねぇ?
前世であんなことあったしさ。
まぁ、向こうはそう思ってないみたい。
こっちの燭台切は、僕の事情なんて知らないし、僕の八つ当たりもいいとこだよ。
それは、理解してる。
割り切らないといけないってことも、理解してるんだ。
「ふぁー……」
「暇ですねぇ」
「うん、そうだね」
僕らは今、暇だから何をするわけでもなく、ゴロゴロしてた。
でもなぁ、こうやって無駄な時間過ごすのって僕は苦手だ。
「五虎ちゃん、ちょっと遊びに行こう」
「何処行くんですか?」
「わかんない、近くに川でもないかな?」
僕は、五虎ちゃんの手を引いて歩き出した。
近くでは、蒼紅が楽しそうに決闘してる。
それを、保護者組が温かい目で見守ってるんだ。
「姫鶴ちゃん、何処行くのかい?」
「光忠さん。僕ら、川へ遊びにお散歩に行くんです」
五虎ちゃんめ、素直に答えちゃって。
今までの僕は、てきとーにあしらってたからなぁ。
向こうは、仲良くしようと頑張ってくれたのは理解してるよ?
「そうなんだ。僕も行こうかな」
こうして、3人で川へ行くことになった。