第3章 Battle3 まず、生活の基盤を整えよう
そして、辿り着いた先は有名な博多ラーメン店だった。
お湯で茹でるだけで簡単に作れるラーメン。
冷凍保存をすれば、賞味期限は無限大。
しかも、生麺の感触もそのままっていう、新発明の商品らしい。
「恵ちゃん、貰ったよ!!」
「あ、ありがとう」
試食で配られたのは、とんこつ味だ。
人気なのは、とんこつ塩。
他には、とんこつ醤油もあり、とんこつメインのラインナップが並んでる。
一口スープを飲むと、濃厚な味が口に広がる。
時々ある粘っこさもなく、とんこつにしてはさっぱり飲める味だ。
「あー、これ買おうかな」
「んー、でもこれ簡単に作れるタイプだよね。後回しにしよう」
鶴丸と私のブーイングコールが重なるけど、台所の王者光忠は譲らなかった。
あくまでも、自力で作る手の込んだ料理がいいと譲らない。
そんな、言い合いをしているうちに、倶利伽羅はもくもくとラーメンを食べている。
おばちゃんから、一番人気のとんこつ塩も薦められて、彼だけ食べ放題って感じ。
羨ましい奴め。