第19章 徐々に変わってくる
その後、皆上機嫌で首都城へ戻る。
が、その途中、さっき助けてくれた天使さんたちと遭遇。
「何……!?」
仲間を見た瞬間、天使さんたちの顔は物凄い形相に変わってく。
まぁ、そうですよねー。
別に、助けなきゃいけないってワケじゃないからね。
やっぱ、信用仕掛けてて存したって感じ?
こいつら、信用するだけ無駄かもねー。
「お前っ、何故仲間が攫われてることに、気がつかない!!」
「――へっ、誰が?」
「セレナーデ様だ!! こんな奴らに任せてはおけん。セレナーデ様は、私達がお守りする!!」
だるーくて、なんか気分的にどっと疲れちゃって、僕はされるがまま連れて行かれる。
焦った皆の声が聞こえる。
っていうか、倶利伽羅があんなに焦ってるの久々に見たよ、ウケルー。
「気にしないでよ。どうせ、最初から僕なんて、彼らの仲間じゃないんだ」
皆が、僕を助けようと飛んできていたのはわかる。
でも、僕の台詞を聞いた瞬間、とても寂しそうな顔をしてた。
なんで、そんな顔するのかわかんないね。
だって、そうでしょ?
他の刀剣が盗まれた時なら、必ず気づくだろう。
でも、僕は仲間じゃないからね。
どうせ、性欲のはけ口なんだろう。
あぁ、うざったい。
なんで、涙がでるんだろう?
こんな気持ち、エルに裏切られて以来だ。