第19章 徐々に変わってくる
その後、戦いに夢中になり、僕のことは全然お構い無しなパーティーに戻る。
ごろり、と横になるけど、さっきの騒動で眠気も疲れも全部ふっとんだらしい。
でもまぁ、相変わらず仕事はない。
そして、攫われたことも気づく様子もない。
みっちゃんは、ほくほく顔で採取を続けてるし、あんだけ叫んだのになぁ、と思うと、少しだけみっちゃんと鶴丸の「好き」って言葉が嘘に聞こえる。
どうせ、ヤりたいだけなんだろうなー。
そう思うと、どっと疲れた出てきた。
まぁ、頻繁に言われるわけじゃないから、その場のノリだろう。
「セレナーデちゃん、さっきよりも疲れてない?」
「気のせいじゃない?」
どうせ、僕なんて助けてもらえませんよーだ。
あれなら、レベルが置いつけば、乱ちゃんとパーティー交換してもらおうっと。
乱ちゃんって社交的だし、僕以上に仲良く立ち回れるはずだよね。
まぁ、そのぶん、僕が向こうで仲良く出来るかが心配だけど。
――あれ、それなら、別なヒーラーを引き込めばいいんじゃない?
僕が抜けて、手頃なヒーラーさんでも固定パーティーに入れれば……。
それで、良い気がする。
7大天使になったけど、仕事は面倒だし、僕が居なくても別な人がどうにかできそうだし。
僕は、五虎ちゃんに癒やされる生活がしたーい。
って、つくづく五虎ちゃんに依存し始めてるなぁー。
このゲーム、未成年者NGだからエルも居ないし、張り合いもない。
目標もない、友達も居ない。
ないないづくしでつまんないよー。
あーあ、向こうに行けば、チルちゃんに会えるかなぁ?