第18章 治療のために、倶利伽羅と……
「倶利伽羅、これ無理じゃない?」
「――そこまで気持ちよくないな」
あーあ、これ、どうなの?
僕は、頭を抱える。
もうみっちゃんか鶴丸呼んでこようかなぁ……?
「――服脱げ」
「はぁ?」
「さっさと脱げ」
無理無理、おっ勃てない君とは無理だよ。
そもそも、僕らそういう仲じゃないじゃん……。
読者諸君は期待してるだろうけど、無理なものは無理なんだよ。
「どうした、時間はないぞ」
時間が無いって、君が勃てないのが悪いんでしょうが……。
ぶつぶつと心のなかで文句を言いつつ、僕はするすると後ろ向きで服を脱いでいく。
――あーあ、これからどうすんの?
溜息を付きながら前を振り向けば、元気そうな倶利伽羅の息子さん。
あれ、さっきは勃ててなかったのに。
急に硬くなってる……?
「前向いてろ」
倶利伽羅に言われ、仕方なく壁に手をつく。
お尻も出して、立ちバックな格好だ。
凄く、嫌な予感がする。
コイツ、もしかして前戯もなしに、そのままイれるの?
そもそも、そういう関係じゃなくのにイれるのとか凄い嫌なんですけど。
あぁ、もうダルいし逃げたい。
こんな色気もへったくれもないセックスなんて凄い面倒臭いだけ。
なんで、こんな奴とヤらなきゃいけないの?