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【刀剣乱舞】刀剣英雄

第17章 和睦


そうして、僕たちは吸血鬼の城にたどり着いた。
僕らは、一応吸血鬼を救った英雄だから(主にミカエルが)、丁重にもてなされた。
そして、豪華な食事を並べられながら、吸血鬼の王様を話をする機会になった。

でもさ、吸血鬼ってプライドが高いみたい……。
さっきから「~してやった」みたいなことを言われて、なんかイラッとくる。
それは、他の皆も同じなようだ。

「それで、お話なんですが」
「あぁ、ミカエル。君の兄のせいで、我ら種族が窮地に陥ったよ。――助けてくれたのは、当然のことだろう。そもそも、君ら一族がやったんだからね。持て成すだけ、ありがたく思いたまえ。そうだな……、詫びとして、ウリエルを連れて来い。可愛がってやろう?」

こ、これは、ミカエルルシファー兄弟を煽ったも当然じゃないか……。
この王様、どうやら最初から仲良くする気がないらしい。
しかも、相手の吸血鬼王はエロ爺。
とんでもない奴に好かれたもんだ。

「ミ、ミカエル様、落ち着いて……」
「追い着いて、いられるかぁッ!!!」

本気モードのミカエルが槍を抜く。
僕の静止を振り切って、吸血鬼の王に矛を向けてしまった……。
あちゃー、これはヤバイぞ。

「貴様、そもそものやつらが、兄さんにちょっかいを出したのが始まりだぞ!?」
「――知らんな。そもそも、魔族の王は吸血鬼だ。悪魔ごときが、のさばってるのが悪い」

ハッと鼻で笑う。
どうやら、この吸血鬼の王が、故意にやらせたことらしい。
否定をしないところ、彼の僕らは手のひらで踊らされていたわけか……。

「――そうですか。わかりました。サキュバスの女王にも、このことは話しておきましょう」
「ハッ、お前みたいな小娘の言うことを聞くわけがない。儂は、魔族の王だぞ?」
「――よろしい。ならば、戦争だ!!」

こりゃ、ヤバイ。
吸血鬼が先手を打つ前に、サキュバスの城へ行かなくては。
でも、絶対逃げ出そうとして逃げられるわけがない。
ミカエル様が強行突破しないかぎり。
でも、吸血鬼は絶対それを狙ってるんだ。
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