第16章 審神者の帰還
いやー、VIPさんと戦うのは楽しいから、考えるだけでゾクゾクしちゃう。
せめぎ合うような、美しい戦いができるといいなぁ。
「それなら、もうラファエルが行ったぞ」
「あれ、そういえば……?」
話に気を取られてる間に、ラファエルが居ない。
こ、ことごとく僕の楽しみを奪っていくなんて……。
まぁいいや。
いつでもVIP狩りはできるし、ラファエルのほうが確実だよねー。
「それで、セレナーデよ」
「あ、はい。何ですかね?」
「お主の今回の働きと、前世の働きを褒め称え、褒美を取らせよう」
「おぉ、ありがとうございます!」
丁度いいや、一期さんと同田貫のレベルを上げてもらおう。
同じくらいまで上げないと、組めないんだー。
あ、でもNPCは違うみたい。
「うむ。我と共に宮殿へ来るがいい」
「はい、ありがたき幸せ」
わー、その前に一期さんたち捕まえようっと。
「では、行くか。サキュバスの長よ、お主にはここの後片付けを任せて良いか?」
「えぇ、もちろん。残った吸血鬼たちを故郷へ返さなくては……」
「うむ、頼んだぞ」