第15章 僕らの無人島!?
それで、帰りの飛行機は皆の話を聞いてるせいか、あっと言う間に終わった。
しかも、僕が買いだめしたお菓子を食べながらだしね。
皆がお酒も飲んでるから、長谷部の機嫌が悪くて、ちょっと困った。
で、一番大きく盛り上がったのは「山姥切の買い物」だ。
なんと、豪華客船まで購入してたらしく、帰り際に水無月デパートの社長が「是非、ツアーを楽しみにしてます」なんて言ってんの……。
これが原因で、山姥切が何を買ったかを理解した。
山姥切は、船なら置き場に困らないだろうって安易な理由で買ったらしい。
しかも、大きければ皆も乗れるってさ。
まぁ、皆山姥切の性格もあるから、責めなかったよ。
でも、苦笑してる刀剣が多かったな。
僕も、その一人。
でも、家に帰って弟から再度連絡をもらったことで、状況は変わった。
「姉ちゃん、無人島とセットでクルーザー買ったんだって?」
「――う、うん」
「刀剣のパーティー用に、無人島を使おうと思ったんだけど。遊具施設が何もないから、期間を伸ばそうかと思ってさ」
どうやら、状況は一気に変わった。
あの無人島は、柊財閥が理想とする豪華絢爛のレジャー施設に変わるらしい……。
弟が送ってきた計画書には、シーガイヤ+アクアレジャーランド+ディズニーランドみたいな感じの遊具施設が並んでる。
そして、丁度良さそうな物件を探していた所に、山姥切が無人島を購入。
大きさ的にも丁度よく、秘密主義をモットーとするVIPが喜ぶ、好条件な立地。
皆して山姥切に反対してたけど、そのおかげで弟の仕事が一気に進展したらしい。
ということで、弟の帰国が決定しました。