第15章 僕らの無人島!?
「へっ……?」
「審神者によっては、無理やり床入りを強いられるパターンも有るのさ」
「審神者が?」
「いやいや、恵ちゃん。審神者のほうが立場が上だから、命令無視なんてできないんだよ」
……ってことは、最初からみっちゃんたちは「主」と呼びながら、刀剣扱いしてたってこと?
ったく、調子のいい奴らだよ。
くそが!!
「だから、今回審神者は呼ばない。審神者無しでのびのびと宴会を楽しむんだ」
「そうだね。勝手にぼくらを呼び出して、無理やり戦に駆り立てて。一体何がしたいのやら。全く、雅じゃないね」
まぁ、そのおかげで、こうして僕は贅沢できるんだし、ありがたいと思う。
でも、そのせいでブラック企業よろしくな本丸で働いてる刀剣だって居るんだなぁ。
記憶がないって、一部の刀剣から見たら『悪』なんだろうな。
「そのために、我らが主は身を粉にして働いているんです。政府に対して強く出られるよう……」
「そういえば、そんなこと言ってたなぁ」
そうそう。
帰ってきてほしいとお願いした時だった。
弟は今の本丸を維持するために、どうしても帰れないと言ってた。
少しでも、自分の権力が弱まれば、付喪神の本科と言えどもブラック本丸へ派遣されるだろうってことか。