第3章 Battle3 まず、生活の基盤を整えよう
「車で移動するから、コレのって」
指差す車は、大型のワゴン車。
隣には、ロールスロイスのクーペがあるけど、4人じゃ狭いから乗りたくない。
って言ってる割に、みっちゃんと鶴丸はロールスロイスのほうに釘付け。
「主、こっちじゃ駄目かな?」
「こりゃ驚いた……。偉くカッコイイ乗り物だな!」
興味なさげに、ワゴン車に乗り込もうとしてる倶利伽羅。
さっきは、あんなこと思ってごめんよ!
ありがとうね、倶利伽羅……。
「そっちじゃ、荷物入らないでしょ。いっぱい買うつもりで、2人連れてきたんっしょ?」
「……まぁ、そうだけどね」
「そっちじゃ狭いだろ、さっさとしろ」
仕方なく、鶴丸たちもワゴン車に乗り込む。
倶利伽羅は、ちゃっかり一番後ろの席を独り占めし、眠り始めた。