第14章 山姥切国広、無人島を買う
「――あの、山姥切さん。いいことありました……?」
そう思ったのは、僕だけじゃない。
五虎ちゃんも同じだったみたい。
にしても、小首を傾げなら聞く五虎ちゃんは可愛い。
あ、今剣くんは……、って、またアイス食べてる!!
あーあ、刀剣って本当に短刀に甘いんだから。
「あぁ、欲しいものがあって」
「そうそう。何もない島だから、僕は止めときなって止めたよ?」
偉い、偉いぞ堀川くん!!
そのまま、買わないようにしっかり見張っといてね!!
でも、数時間後。
皆でご飯を食べながらゆっくりと談笑してる時だった。
堀川派以外の刀もやってきて、店内に入れないくらいの刀であふれ始めた。
もちろん、他のお店に入ってく刀剣も居るけど。
おかげさまで、刀が全員近くに集まったから、僕は『一振りにつき、最低二着服を買うこと』と皆にお願いをしに行ってた時だ。
国広派に、山姥切が居ない。
山伏さんが、「探すこともまた修行!!」とか言い出すんだからさ、もう。
で、山姥切を見つけた。
彼は、ほくほく顔で何かの紙を持ってる。
「あ、山姥切ー。最低でも服二着買ってね。じゃないと、今後外に行けないから。後、目立つから布禁止。嫌なら、帽子買っといて」
言いたことをズバズバを言っちゃうと、山姥切は大人しく頷く。
そして……。
「島、買った」
嬉しそうに、爆弾を落とした。