第14章 山姥切国広、無人島を買う
店内は、黒い大理石で作られた高級感のある室内になってる。
でも、真っ暗というわけではなく、黒に白いテーブルが栄えるなぁ。
「さぁ、皆さんこちらへどうぞ!!」
店員さんに案内され、僕らはメニューを頼むことにした。
流石、五つ星のステーキ店なだけあって、ファミレスで見るような大きなステーキ肉はない。
小さなステーキだけど、綺麗に飾り付けられて、料理一つ一つが芸術品のようだ。
もちろん、味も考えられて盛りつけられてるんだろう。
「ここは、昨日の店より凄いね……」
「昨日のはほら、一般人の料理人で、こっちは本格派なんだよ」
そうそう。お昼を食べた粟田口派が、すぐにメニューを決めてた。
ちなみに、ここに載ってるのはコースメニューのみだから、ファミレスのように大きくなくても問題はないんだ。
それなりのお値段になるけど、色々な味を楽しめる。
それが、高級店のやり方だね。
三条派は、というと初めての洋食にちょっと手間取ってるみたい。
岩融さんや小狐さんは、どれを食べるか迷ってるけど、石切丸さんは、どれを食べていいのかで迷ってる。
たぶん、食わず嫌いなんだろうなぁ。