第14章 山姥切国広、無人島を買う
買うものは、全員ぶんの服だけど、正直足りるかなぁ?
「ひいさま、これおいしいですよー?」
気づけば、短刀たちが近くのお店でパフェを頼んでる。
って、あぁ! 短刀だけじゃない。
他の刀剣達も思い思いの場所に出掛けてしまって、周りには短刀やその保護者、そしてみっちゃん達が居る。
見上げれば、一つ上のフロアでたくさんの刀剣が買い物をしてる。
お、お財布くん、息してる……!?
「そうなんだ。僕も後で食べようかなぁ? すいませーん、お支払いを……」
ごめんね、お財布くん。
僕が至らないばかりに、君のお腹を空かせるはめになって。
後で、お腹いっぱいご飯(お金)を入れるからね……。
「あ、柊様からはお金を受け取りません。お代は、全て柊様の家のリゾートチケット代に換金されますので」
「そ、そうなんですか……」
どうやら、ここの社長が僕の家に半年に一回しか来ないのは、『チケット』を配布されるのが半年に一回らしい。
それ以外で行きたい場合、僕らがこのデパートで買い物する以外道はないんだと。
お店のお姉さんが笑顔で説明してくれた。
が、凄く怖かった。
その笑顔には、確実に「何故、今まで来なかった」と書かれていたからだ。
だって、遠いんだもん。
もっと、気軽に買い物したいから近くのデパート行っちゃうんだよ。
それに、仕事は少ないほうが楽だし。