第14章 山姥切国広、無人島を買う
とりあえず、理解したことは、少なからず刀剣は武器のないこの世に抵抗を覚えてる。
だって、僕らは刀剣だもん。
ただの美術品になるなんて、本当は嫌なんだろうね。
そんなたかが美術品なら、ほかの物でも代用できる。
やっぱり、皆自分自身が必要とされる場が欲しいんだ。
僕が、VRMMOの王者に拘る理由も同じ。
そこに、僕の居場所があるから。
「陸奥ー、丁度夏だし、水用の銃買うよー」
「銃、銃か!?」
水用なんだけど、まぁいいや。
そういえば、陸奥って銃兵装備できないもんね……。
特別枠で装備させてあげればいいのにさぁ。
そんな感じで、僕らの賑やかすぎる買い物はスタートした。
水鉄砲を買うために、僕らはデパートの中に入ったんだけど、中央の吹き抜け広場には、虹色の輝く噴水がある。
後から走ってきた短刀たちが即効その広場で遊ぼうと突撃する。
「駄目だよー、床が濡れちゃうから、遊ぶなら外で遊びなさい!」
「えぇー?」
「お店の人困るでしょー?」
「ちぇーっ」
そうはさせません。
一応、ここはうちの会社と契約を結んでる会社。
粗相なんてさせるものか。
でも、これだけ人数がいればお金も足りないし、目も足りない。
どうしたもんだか……。
僕は、ちらりと財布の中身を見る。
入ってるのは、100万円。
一般デパートなら十分だろう。
でも、ここは割高なデパート。
ちらりと辺りを見るけど、品物はいいだけに0の数も二つくらい多いよ……。